双子の神は夢をみる。
どうでもいいけど名前はアザとヨグ。
双子の夢は世界を創る。広くてごちゃごちゃした世界を創る。
ところがある日、双子の夢をたべる悪いいきものがあらわれました。
双子の夢はとっても大きくて食べ放題!わーい!
でも夢を喰うものはとっても大喰らい。いくら食べても足りません。
夢を喰うものは夢をどんどん食べて。
夢をどんどん食べられた双子の神はだんだん弱り。
夢を喰うものは、双子の夢に繋がるものをすべて食べましたので、うっかり夢から夢を渡り歩いた人や、別の世界にいたはずの双子の神の従者もどんどん食べました。
最後に残ったのが、双子の夢と最も近く同調して繋がっていた、現実世界にいた「白夜の使者」。
想定では年齢不詳の女性です。
その頃、消えかかった夢の世界でも大騒ぎになっていました。
太陽が消え、海が消え、大陸が消え、空が消え、人々が消え、記憶まで消え、幸福感も消え、感情も消え。
今や残ったのは高い山の頂と、高山の民だけ。
その中でも、ともしびの守り人タルだけは冷静でした。
この山の頂が残ったのには意味があるに違いないと思い、古びて放置されていた祠を調べ、弱った双子の神と「白夜の使者」という単語を見つけたのでした。
だからといって、世界ももうあと一口しか残っていません。
どうしようもありません。
めでたし、めでたし。