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Type:Japanese Column article

【PLiCyゲーム感想文】第2回「【脱出ゲー】みだりに空き家へ入ってはいけません。」



「PLiCyゲーム感想文」はPLiCy運営によるゲームレビュー企画です。
参加作品から抜粋し、「webゲームとしての感想」「スマホゲームとしての感想」「作品をよりもっと遊んでもらうために」
などの観点から、各作品ごとにレビュー記事を掲載します。

今回は、NAK@22番目の素数さん製作の「【脱出ゲー】みだりに空き家へ入ってはいけません。」の感想を述べていきます。
(PC Chrome /Android6.0で動作確認)


「【脱出ゲー】みだりに空き家へ入ってはいけません。」について



ゲームページに行く⇒https://plicy.net/FesPlay/30407/116


洋館に閉じ込められた二人の男性が、館の謎を解きつつ脱出を試みる脱出ゲームです。
他作品との関連があるような印象ですが、単体でもストーリーを楽しむことができます。
1時間ほどでクリアできる、中編のRPGです。


キャラクターのかけ合いが楽しい謎解きゲーム


本作では隊列でキャラクターを入れかえることで、同じ物に対して調べる内容が変化します。
常に2人の特性が活かせそうな場面を考えながら行動することになるので、
適度に頭を使いながらゲームを進めることができます。
調べたときのコメントも細かく変化するため、ゲームを通してキャラクター性を自然に把握できる作りになっています。





ストーリー上でのキャラクターの掛け合いについても長すぎず短すぎず
テンポよく進むため、ストレスなく楽しむことができます。
また本作では、いくつか戦闘場面も用意されていますが、
難易度もあまり高くなく失敗してもやり直せるなど、本編の進行を阻害しないように調整されている点は好印象でした。

動作面についてですが、本作はツクールMVのデフォルトに近いシステムを使っているため
動作面での不安は少ないと思われます。
スマートフォンでのプレイも特に問題なく動作しました。


RPG製作ツールで謎解きゲームを作る時の注意点
一方で本作の謎解き面については、やや分かりにくい部分があったように感じられました。

例示すると2Fの絵画を調べるイベントや、B1Fの属性攻撃を利用する仕掛けについては、もう少しヒントを追加しても良いと思います。
特にB1Fの仕掛けについて、現時点では属性攻撃のみで敵を倒さなければならないと誤認しやすい印象です

※ネタバレを一部反転しています





その他、全体的に「調査可能なオブジェクト」がもう少し分かりやすくなると、 よりスムーズにゲームを遊べるかと思います。
本作に限らず、RPG製作ツールで製作された脱出ゲーム・謎解きゲーム作品では
同一のグラフィックでも作品によって調べられるオブジェクトが異なるため、 調査可能なオブジェクトの区別がつきにくくなりがちです。
特にマップパーツに直接調査イベントを付けた場合、プレイヤーは同ツール他作品を遊んだ経験から
「調べなくてもいいもの」として、無視してしまう可能性が高まります。

そのため、調査可能なオブジェクトは目立たせたり印を付けたりするなど
外見でなんらかの差別化要素を盛り込むと、調査がしやすくなると考えられます。



2017.11.16